アウトサイダーとしてのあのちゃん
私が、若いころアウトサイダー文学が流行った時期がありました。
結構色々読んだものです。
あくまで私感ですが、あのさんも生粋のアウトサイダーなのではないかと思っています。
この「生粋」というところがポイントで、何かの作品に影響されたわけでもなく、生まれながらにしてということです。
普通、アウトサイダーというのは、既存の常識に固くその存在意義を置く者にとって、自分の世界を脅かすものであり、脅威でもあるわけです。
誤解されがちなのが、本来持っている性質が、ただ常識を壊すだけの問題児という認識をされてしまうことです。
私なりの喩えとしてはこんな感じです。
。。目上の人に対して敬意を表す態度が一般的には、大きく目を見開き、鼻の穴を大きく広げ、頬を膨らませて、ふんぞり返ることだったとしても、それに違和感を覚えるあのさんは、普通の顔で、ひたすら丁寧に頭を下げ続ける。。
そんな感じです。
あのさんの過去の自主配信を調べていくうちに見えてくるものは、どちらかと言えば純粋な理想主義です。ある意味、崇高な理想を持っておられるように感じられます。
現実と理想のギャップの大きさに、彼女は嘆いているようにも見えます。
面白いのは、ラジオを聴いているとよくわかるのですが、全く大衆の関心事に興味がないわけではなく、むしろ要所要所で先駆けたトピックスにも注目をしておられるところです。彼女が言及したすぐ後にニュースで取り上げられるような事もあります。
最近、x上で発表された、即興の曲の歌詞を見て興味深かったのは、
「ずっと前から怖かった、このまま進んで、さかさまになること」
という部分です。
もともとマイノリティーとしての代表だった自分が、有名になることによって逆に世間に取り込まれ、マジョリティ的な立場になってしまうことに対する危惧なのではないか?
大衆に取り込まれ、自分のアイデンティティーを失ってしまうのではないかという危惧を語っておられるのではないか?
あくまで私の推測に過ぎないのですが、そんなことをふと感じました。
余談ですが、の子さん提供の新曲が10月中にはリリースされるようです。